材料力学公式集
● 代表的な梁の反力、モーメント、たわみの公式
● 断面二次モーメント、断面係数の公式
 (1)矩形断面
 (2)円形断面
 (3)I型、C型、H型、U型断面
● 軸力、せん断力、曲げモーメントの符号
● 軸応力、せん断応力、曲げ応力
● 断面二次モーメントの定義と展開
 (1) 長方形断面の断面二次モーメントの計算
 (2) 円形断面の断面二次モーメントの計算
● 備考 梁の反力、モーメント、たわみ
 (1) 荷重、反力、せん断力
 (2) モーメントM
 (3) たわみ角y’、たわみy
 (4) 公式の導出
● 代表的な梁の反力、モーメント、たわみの公式
 梁の固定方法と荷重方法の違いによって公式は変わるが、代表的な4種類をまとめると下のようになる。
 この公式は、断面形状が四角形の場合だが、円形(棒状)、パイプ、四角パイプでは公式が異なる。各種断面の断面二次モーメントがわかればすぐ計算できるので、下に計算方法をまとめる。
● 断面二次モーメント、断面係数の公式
 断面二次モーメントは、その部材をどこで使うかによって変わりますが、ここでは図芯が断面内にある場合を示します。オフセットして使われる場合は、オフセットky堀の2乗に断面積をかけた分だけ大きくなります。(曲がりにくくなる。)
 導出方法は下に書いておきますが、詳細は材料力学の基礎を参照してください。
   Ixオフセット = yo^2 A + Ix図芯
 なお、断面二次モーメント Ix は、曲げモーメントがかかっていない方向(x方向)に部材がオフセットしても断面二次モーメントの係数は変わりません。したがって、部材の合計寸法が同じであれば、Ix は変わりません。
● 矩形断面
 パイプは、コーナーは直角ではなくカーブしているが、計算式では無視した。
 パイプは、板厚が同じ場合が多いので、内寸法の代わりに、肉厚tを計測して内側寸法を計算するのが実用的だと思います。
 a1 = a - 2t, b1 = b - 2t, h1 = h - 2t
● 円形断面
● I型、C型、H型、U型断面
 例えばI型鋼では、フランジ内側はテーパー状だが、無視した。
 I型とC型は、同じ式で表される。H型とU型も同じ式で表される。理由は、下の断面二次モーメントの定義と展開を参照方願います。
● 軸力、せん断力、曲げモーメントの符号
 自分の中で決めても構わないと思いますが、一般的な符号は次の通りです。
 軸力と曲げモーメントの符号はそういうものだと、なんとなく納得がいきますが、せん断力は、位置が変わると符号が変わるので、せん断力の符号はわかりにくいと思います。せん断を知りたい位置で、プラスかマイナスかはを考えるときは、その場所で仮想的に切ってみます。
● 軸応力、せん断応力、曲げ応力
 応力集中を考慮しない場合、応力、せん断応力は断面積内で一定なので、力を面積で割るだけです。
 曲げ応力は、断面内で均一ではなく、プラスからマイナスまで場所によって変わります。これは、モーメントを割っている断面係数が、断面の形状と断面内の位置によって決まっているからです。詳細は材料力学の基礎を参照ください。
 曲げモーメントによる応力は、内外表面で最大値になり、符号が逆になります。
● 断面二次モーメントの定義と展開
梁の断面形状
 正方形、長方形、長方形回転、円形、角パイプ、丸パイプ、まれに??、その他 H鋼、Iビーム
X軸周りの断面二次モーメント
 Ix=∫ y^2 dA   断面形状によって関数y(x)の式が変わる。
形状y(x)の梁を、(x0, y0)オフセットして使う場合  Y=y+y0, X=x+x0を代入して、∫y dA=0, ∫x dA=0なので、  IX=∫Y2 dA = ∫(y+y0)2 dA = y02A+Ix
(1) 長方形断面の断面二次モーメントの計算
(2) 円形断面の断面二次モーメントの計算
● 備考 梁の反力、モーメント、たわみ
 (1) 荷重、反力、せん断力
 荷重には集中荷重Pと分布荷重wがある。これと釣り合うべく、梁の支点で反力Rとせん断力Q が発生する。
 (2) モーメントM
 梁のどちらか一方の端部Aを決めて、そこからの距離xでモーメントM(x)が発生する
 (3) たわみ角y’、たわみy
 モーメントM(x)に応じてたわみ角y(x)’が発生し、たわみ角y(x)’が連続的につながって各部分のたわみy(x)となる。たわみとモーメントの関係式は下記。
     y(x)’’= - M(x)/EI
 (4) 公式の導出
 変数が複数個ある連立方程式になるが、梁の両端部の固定方法と、荷重点での角度y’とたわみ量yの境界条件も同数あるので、連立方程式を解くことができる。
 モーメントM(x)はxの3乗程度の関数なので、微分方程式は容易に積分できる。境界条件をあてはめて、公式が導出できる。
Author: T. Oda
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